出発の日

強烈な陽射しだけではなく、湿度も高い山の上のシモホベル。

シモホベル鉱山近くで、個性豊かなアンバーを見つけることができました。


かなり短い滞在ではありましたが、
サンクリストバルに戻り発送作業を済ませたかったので、急ぎで下山。

途中乗合タクシーの乗り継ぎがあるものの、
3時間程でスムーズにサンクリストバルに到着する予定でしたが・・・

シモホベルの乗合タクシーに乗り込んですぐに
同乗者やドライバーから「今日は2時間は歩くことになるよ」との宣告。

「!!!!」

あまりに唐突で意味がわからず、思わず何度も確認したところ
今朝から一本道が寸断され、ある区間が車で通れなくなり、
その区間が徒歩で2時間、またはそれ以上かかるのだそうだ。

寸断の理由は、近隣の村人達が
「自分達の所にも道路を作れ」と政府に訴えデモを起こし
この辺りで主要となる、一本道のある箇所を塞いでしまっているのだという。
しかも3日間は確実に続く、という事だった。

説明だけでは、いまいち詳しい状況をイメージできず。

とりあえずは、今から3日間シモホベルから出られないのは困る。
かといってこの炎天下、アップダウンの激しい道路で
すべての荷物を持って2時間歩くのは・・・

村人達の持つ、小さな風呂敷包みがうらやましい。


区間の手前まで走るタクシーの中で、決断できず悩む自分達をよそに
同乗した地元の人達は「2時間じゃない、あそこは3時間かかる」
「俺なら1時間だ!」と大騒ぎ。

「もう撤去されて通れるぞ!」と対向車の人がすれ違い様に叫ぶも、
「本当なのか」「私は絶対信じない。嘘だと思う!」と、またさらに大騒ぎ。
いつもの日常とは違う出来事に、どこか楽しそうな地元の人達。

そんな地元の人達を見ていると、困った状況のはずが笑えてくる。

同じように区間手前まで来た車が集まっている場所で降ろされ、地元の人達が歩いていくなか
諦めきれず車を出してもらえる人を探したが、「許可証が出ないから行けない」と断られる。

よく聞いてみると、道を寸断して訴える村人に
政府が「じゃあこの区間はバイク・車で通ったら、誰であっても乗り物没収」と対抗、
そしてこの騒ぎになったという事だった。

結局は覚悟を決めて歩き始めたところで、自分達の一部始終を見ていた地元の警官が
恐らく「部外者の外国人だから」という事で、こっそり車で途中まで乗せてくれた。


その後も徒歩、臨時でこっそりと稼働したバイクタクシー、徒歩を繰り返し
区間の出口となる、道を塞いでいるという問題の場所へ到着。なんですが・・・



・・・予想以上にささやかな障害物、ささやかなデモ。

それでもやっぱり、規模に関わらず自分達の意志をしっかりと示して
理解してもらおうとする彼らの行動からは、それが伝わってくるものがある。

そして近隣の村の事で歩くことになっても、仕方ないと受け入れる周りの地元の人達。

次に訪れた時には、ぜひ良い結果を聞きたいなと思います。
楽しみです。

その後サンクリストバルへ向かう車に乗り込み、
用事を済ませ、その日にサンクリストバルも出発。

3日前に2ヶ月ぶりのメキシコシティに到着し、
予想外の出来事となった1日を改めて振り返っています。

, , ,

No comments yet.

コメントを残す